「開港と貿易の足跡を訪ねて」横浜
日本郵船歴史博物館・神奈川県立歴史博物館
・氷川丸のロケーション
日本郵船歴史博物館
横浜郵船ビル
 1936(昭和11)年に落成。日本郵船の横浜支店として長年親しまれる。戦後は,1954(昭和29)年まで,米軍が接収。2003(平成15)年,1階部分が日本郵船歴史博物館に改装された。
開館時間 10:00am-4:30pm
休館日 ・毎週月曜日(祝日の場合は開館,翌日休館)
・年末年始
・その他臨時休館日
観覧料 ・一般・大学生500円
・中学生・高校生300円
・小学生以下無料
アクセス ・みなとみらい線「馬車道駅」下車徒歩2分
・JR根岸線・横浜市営地下鉄「関内駅」下車徒歩8分
展示の特徴
日本郵船株式会社をベースとした,日本海運の歴史を学び,親しむ博物館。
常設展示企画展示の2部構成。
常設展示は,会社誕生の前夜から今日に至るまで,日本郵船の歴史を,映像と音声を交えて紹介。
 明治初期の「創業前」,明治中期の「創業期」,日清・日露戦後期の「躍進期」,両大戦間の「発展期」,
 第2次世界大戦による「戦争期」,戦争直後の「復興期」,高度経済の「成長期」,安定成長後の「変革期」,
 そして現代の「展開期」という9つのブースに分かれています。
床のマンホールを踏むと,ビデオが流れる仕組みになっています。
当時の史料や,客船で使われていた道具が,そのまま展示されています。
入館の際に,コインが1枚配られます。
これを,館内のティーコーナーで使うと,飲み物を無料で1杯頂けます。
オリエンテーションルームでは,日本郵船や日本の海運業に関する図書を閲覧できます。
下記のWebサイトから,「日本郵船歴史博物館友の会」に入会すると,入館料が割引になります。
・一般・大学生500円→300円
・中学・高校生300円→200円
【参考文献】
鷲崎俊太郎「明治初期の横浜居留地市場と内外商間取引」『三田学会雑誌』第99巻第4号(2007年3月),239~264頁。
(この論稿のPDFは,一橋大学機関リポジトリ"HERMES-IR"の中にあります。)
URL http://www.nyk.com/rekishi/

神奈川県立歴史博物館
旧横浜正金銀行本店本館
 1904(明治37)年に,横浜正金銀行本店の本館として竣工。関東大震災では,ドーム部分を被災。1932(昭和7)年,同行の本店機能が東京に移転するまで,本店として長年親しまれてきた。
開館時間 09:30am-5:30pm(入館は4:30pmまで)
特別展のみ,開催中の金曜日は8:00pmまで(入館は7:30pmまで)
休館日 ・毎週月曜日(ただし祝日の場合は開館)
・年末年始(12月28日~1月4日)
・資料整理休館日(毎月最終火曜日,ただし特別展開催中は開館)
観覧料 【常設展】
・20歳以上300円
・20歳未満・学生200円
・高校生以下・65歳以上・障害者手帳持参者は無料
アクセス ・みなとみらい線「馬車道駅」下車すぐ
・JR根岸線・横浜市営地下鉄「桜木町駅」・「関内駅」下車徒歩8分
展示の特徴
相模国・神奈川県の歴史について,古代から現代まで,通時的に考察できる博物館。
常設展は,5つのテーマで構成されています。
 テーマ1:さがみの古代に生きた人びと
 テーマ2:都市鎌倉と中世びと
 テーマ3:近世の街道と庶民文化
 テーマ4:横浜開港と近代化
 テーマ5:現代の神奈川と伝統文化
史料を並べるだけでなく,模型を作成して,往時の様子の立体的復元に努めています。
(5~6年前に訪問したときよりも,展示の仕方に工夫がうかがえました。)
テーマ2では,複製とはいえ,歴史上の人物の画像・木像を数多く展示しています。
 源頼朝・後白河法皇・北条時頼・後醍醐天皇・足利尊氏・北条早雲・北条氏直・栄西など…,
 教科書や歴史書で一度は見たことのある画像・木像に出会えます。
 また,円覚寺舎利殿の内部を立体的に復元しており,中に入ることができます。
テーマ4内の「横浜開港場の復元模型」は,居留地内の建物を1軒ごとに細かく復元しています。
このような模型は横浜開港資料館には無いため,当時の街並みをうまくイメージできる秀作だと思います。
URL http://ch.kanagawa-museum.jp

周辺案内
氷川丸
 1930(昭和5)年,北米航路シアトル線用の豪華客船として竣工。
 11,622総トン・船客定員331名。
 高松宮夫妻,チャップリンなど,多くの有名人が乗船したことで有名。
 戦時中は,病院船として使用。
 そのため,終戦時には,太平洋を横断できる唯一の客船として生き残った。
 1950(昭和25)年,戦後初の北米入港船となる。現在は,山下公園に繋留。
 2003(平成15)年,横浜市指定有形文化財として登録される。
旧富士銀行横浜支店
 1929(昭和4)年に,安田銀行横浜支店として建築。ゴツゴツした粗面のままの切り石を積むルスティカ様式の壁面と,ドリス(ドーリア)式の柱,半円形の窓が特徴。最近まで銀行として活躍していたが,現在は東京芸術大学が使用している。

2007年7月26日現在
フィールドワーク・ホーム