佐賀大学経済学部 日本経済史II
10月22日 L03 徳川社会の農業生産と市場経済化
1.徳川時代の社会構造

(1)幕藩体制の性格

  中央集権的性格と地方分権的性格/軍役/参勤交代/石高制/米価の重要性

(2)兵農分離と身分制

  刀狩令/「士農工商」/都市-農村間の分業/商品流通の必要性

(3)村請制

  村単位で年貢を出納/検地/所有意識の向上

2.徳川時代の経済発展

(1)農業の発展

  17世紀の「外延的拡大」/工学的対応と治水・灌漑/農学的適応と赤米導入/新田開発/反収の増加

  /人口爆発/小農経済の成立/森林破壊と環境問題/18世紀の「内包的成長」/分割相続の限界

  /家族計画/年貢率の低下/可処分所得の増加/経済社会

―ハーフタイム―

(2)工業の発展

  小農経済と農間余業/城下町建設と都市化/非農産物需要の増加/商品作物生産/手工業の発展

  /都市手工業と絹織物/原料生糸の輸入代替化/賃金上昇/地方農村への技術移転/経営組織の変化

  /問屋制家内工業/マニュファクチュア

(3)商業の発展

  金融ネットワーク/大坂の銀遣いと江戸の金遣い/三貨体制/度量衡の統一/貨幣鋳造権

  /公定相場と変動相場/藩札の意義/両替商の繁栄/大坂の鴻池家と江戸の三井家/公金取扱

  /為替・貸出・預金業務/飛脚の意義/流通ネットワーク/堂島米市場/遠隔地交易と問屋制
【参考文献】
作道洋太郎『日本貨幣金融史の研究』未来堂,1961年。
新保博『近世の物価と経済発展』東洋経済新報社,1978年。
速水融・宮本又郎「概説17-18世紀」,同編『経済社会の成立』(日本経済史1)岩波書店,1988年,所収。
宮本又郎・上村雅洋「徳川経済の循環構造」,同上,所収。
岩橋勝「徳川経済の制度的枠組」,同上,所収。
斎藤修「大開墾・人口・小農経済」,同上,所収。
新保博・長谷川彰「商品生産・流通のダイナミックス」,同上,所収。
稲葉継陽「兵農分離と侵略動員」,池享編『天下統一と朝鮮侵略』(日本の時代史13)吉川弘文館,2003年,所収。
池上裕子「検地と石高制」,歴史学研究会・日本史研究会編『近世の形成』(日本史講座5)東京大学出版会,2004年,所収。
水本邦彦「近世の自然と社会」,歴史学研究会・日本史研究会編『近世社会論』(日本史講座6)東京大学出版会,2005年,所収。
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