「モモとブドウに囲まれて静かに佇むシャトー」勝沼
旧田中銀行博物館シャトー勝沼大日影トンネル遊歩道周辺案内
旧田中銀行博物館・シャトー勝沼
・大日影トンネル遊歩道のロケーション
 
旧田中銀行博物館

惜しくも戦時中に供出された鉄柵を復元。
「田中」の文字が入っていることに気づきましたか?
見学時間 10:00am-4:00pm
開館日 ・4〜10月:水〜日曜日
・11〜3月:土〜日曜日
入場料 ・無料
アクセス ・JR中央本線「勝沼ぶどう郷駅」から
 ・町内循環バス「旧田中銀行前」下車
・中央自動車道勝沼ICから旧甲州街道に入り,勝沼小学校南側駐車場より徒歩5分
展示の特徴 ・明治30年代前半期には,勝沼郵便電信局舎として使用。
・1920(大正9)年に,株式会社山梨田中銀行が設立,銀行社屋として改修。
・銀行のあとは,住宅として改修。第2次世界大戦中は,田中本家に北白川宮が疎開。
 田中銀行の社屋は,関係者の水戸部孚の住宅として使用された。
・社屋と煉瓦は,明治〜大正期の洋風建築を伝える建築物として,
 1997(平成9)年に国の登録有形文化財となり,翌年に田中家より勝沼町へ寄贈。
・開館時には,毎日どなたか「頭取」がいらっしゃいますので,いろいろ質問してみましょう。
 建物の特徴,銀行の歴史,勝沼の地誌,宮家のことなど,やさしく丁寧に,説明してくださいます。
頭取の机と椅子
小さなつくりですが,威風堂々とした
雰囲気が伝わってきます。
本立てのデザインが素敵でした。

洋風のアイテムが目立つなか,
便器は純和風。

蓄音機…いまでも鳴ります。
ムーディーなシャンソンを1曲どうぞ。

電信局時代には中央にあった
螺旋階段を,銀行時代に移設。

2階の応接間
ここで,頭取からいくら借りられるかを交渉。

レンガ土蔵…重要書類の保管施設。
ほかに繭倉1棟,米倉2棟を所有していました。
※ 許可をいただいてから,館内を撮影しています。

シャトー勝沼
開館時間 9:00am-5:00pm
休館日 ・年中無休
入場料 ・無料(団体の見学は,事前の連絡が必要)
アクセス ・JR中央本線「勝沼ぶどう郷駅」下車徒歩15分(タクシーで3分)
・中央自動車道勝沼ICより約5分
展示の特徴 ・ワイン製造過程を見学し,ワイン・ぶどう果汁の試飲を楽しめます。
・順路の途中,濾過の作業室や貯蔵庫を通ります。
 発酵したワインの香りを,思う存分嗅いでみてください。
URL http://www.chateauk.co.jp
ワインができるまで

ぶどう果
ちょうど収穫の時期だったので,
おいしそうに実っていました。

仕込
収穫したぶどうを搾って,果汁にします。
赤ワインは,発酵して圧搾,白ワインは圧搾して発酵。

濾過
現場は,発酵したぶどうの香りでいっぱい。

貯蔵
ここで何年も寝かせます。

びん詰
できあがったワインをびん詰めします。
1時間に約2,000本詰められるそうです。

製品
工場見学の締めくくりに,試飲をどうぞ。
赤白の甘口から辛口,ジュース,ぶどう酢まであります。
【参考】 工場見学へ行ってみましょう!
 ・サントリー武蔵野ビール工場
 ・ヤマサ醤油工場

 ・博物館「酢の里©」
※ 許可をいただいてから,館内を撮影しています。

大日影トンネル遊歩道
通行時間 9:00am-3:00pm
通行日 ・年末年始を除いて通行可
通行料 ・無料
アクセス ・JR中央本線「勝沼ぶどう郷駅」下車,大月方面へすぐ
通行上の注意
トンネル内は走らない
全面禁煙
ごみ捨て禁止
落書き禁止
標識類や器具,壁面等を傷つけない
レールと歩道の間の段差に注意
歩道上の障害物に注意
ペットを連れての通行禁止
展示の特徴
1897(明治30)年に起工,5年がかりで貫通したトンネル。
1903(明治36)年から1997(平成9)年まで,およそ1世紀もの間,中央本線の運搬を支えてきました。
2005(平成17)年にJR東日本から旧勝沼町に無償で譲渡され,2年かけて遊歩道に生まれ変わりました。
1931(昭和6)年に電化されるまで,蒸気機関車が走っていました。そのため,トンネルの天井や壁面には,黒い煤が付着しています。衣服が汚れないように,注意しましょう。
思った以上に寒いです。夏でも,防寒対策を忘れずに。
URL 甲州市のサイト 「大日影トンネル遊歩道」開通のページへ

レール
そのほとんどは,廃線まで使用されていました。
レンガ
鉄道建設に伴い,地元の工場で造られました。
イギリス人技師の指導で建設されたので,レンガの積み方は,縦と横を交互に使う英国式になっています。
EF64-18電気機関車
勝沼ぶどう郷駅と大日影トンネルの間にある鉄道遺産公園には,2005(平成17)年まで現役だった電気機関車EF64-18が展示されています。
同機は,1966(昭和41)年の新製後,甲府・立川・八王子・篠ノ井・塩尻の各機関区に配置され,石灰・石油など中央本線の貨物輸送に大きく貢献しました。
【参考】 鉄道遺産をフィールドワーク!
 ・青梅鉄道公園

周辺案内
甲州街道 勝沼宿
勝沼宿は,1618(元和4)年から甲州街道の宿駅に指定され,鶴瀬・駒飼宿と栗原宿の間で人馬の継立てを行っていました。
甲州街道には小さな宿場町が立ち並んでいましたが,勝沼宿は,そのなかでも比較的大きな規模の町並みを形成しています。
天保期の「宿村大概帳」によると,総家数192軒,本陣1軒,脇本陣2軒,旅籠屋23軒を備えていました。
1868(明治元)年の戊辰戦争では,旧幕府軍の新選組が甲州鎮撫隊と改称して甲府城をめざしましたが,勝沼で新政府軍に阻まれて激突,敗退しました。
本陣槍掛けの松
勝沼宿本陣に大名・公家が宿泊すると,目印としてこの松に槍を掛けておいたそうです。
仲松屋(萩原家)住宅
(画像中央の蔵とその右横の母屋)
勝沼宿の商家建物群を知るうえでの貴重な建築資料。母屋の間口は5間。このような建物や土蔵が,少なからず残っています。
【参考】 甲州街道の宿場町
 ・日本橋
 ・府中宿
 ・日野宿
 ・八王子宿
2007年10月18日現在
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